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バカ夫婦。

とらちゃんとサル。 バカ夫婦歴22年。 何年経っても仲良しで冒険好きな夫婦です。 そんな人生の旅の途中。 出会いや別れの中で気付いたこと、思ったことなどを綴っています。

   
カテゴリー「鼻腔内腫瘍(犬)」の記事一覧

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シロらしさ

あれから、薬のおかげで大量の出血はない。

何日かはシロらしく
キラキラと元気にしていた。


でも、2,3日前からまたまた様子がおかしくなった。

どうやら鼻が詰まって苦しくて
眠れないようだった。

昼間も、夜も、すごいイビキと時々苦しそうにむせる声。
そして落ち着かないのかウロウロと場所を何度も変える。

眠いはずなのに眠れない。
それってとても苦しいはずだ。

同時に私も夜中に何度も目が覚める。
心が弱ったせいか、珍しく風邪をひいた。


風邪のせいで鼻が詰まる。
でも・・・
私は治るのだ。
ただの風邪なのだから。


シロはもう鼻が詰まって匂いがわからないらしい。
友達の家の犬をさわって帰ったとき
匂いチェックもせずに
「ご飯ご飯!」と嬉しそうなシロ。

びっくりした。
今までだったら、「どこで浮気してきたんだ!」
とのごとく
隅々まで匂いチェックされる勢いだったのに。

匂いがわからない。
寂しかった。
しつこいくらいの匂いチェックはもうしてもらえないのだ。

少しずつ機能が失われていく。


散歩は今も好きだけど
やっぱり前と違っていた。

まるで 歩くより「匂いを嗅ぎに行っている」といえるような
掃除機のような散歩スタイルだったのが
まっすぐを向いて お利口に歩く。


いつも、まっすぐを向いて歩く犬がうらやましかった。
どうしてこんな掃除機みたいな歩き方なんだろうと
何度も直そうとした。

今になって、お利口なシロになった。
嬉しいとは思えないけど
シロの散歩は随分楽になった。


少しずつシロらしさが消えていく。
シロはこんなにも
シロらしさを持っていたのだ。

なくなって初めてわかる。
シロがシロらしいことが素晴らしいってこと。


今でもまだシロらしさはいっぱいある。
残りのシロとの時間で
その部分をもっと見たい。


誉めると仏頂面になるところ
嬉しそうに埋めた骨を見せるところ
悲しんでいると傍に来てくれるところ
階段から落ちてもすぐに登ろうとするところ
おねだりのときの顔
叱られたときにお腹を出すしぐさ

数え上げたらキリがない。


シロはそのすべてが素晴らしい。



きっと、誰だってそうなのだろうけど。
いつだって気付くのは失ってからなのかもしれない。


とら

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大量出血

シロが初めて鼻血を出してから8ヶ月。
鼻腔内腫瘍とわかってから7ヶ月。
余命を超えて4~5ヶ月。

放射線治療は一度もしていない。
薬とサプリ、そして愛情だけ。


そんなシロにもついに大きな変化が起こった。


先日、いつものように散歩に行こうと思ってシロを見た。
すると・・・

口の周りが真っ赤だった。
今までと明らかに違う。
大量の鼻血。

ボタボタと血が地面に落ちる。
止まらない。
まるでどこかをスパっと切ったかのような出血だった。

びっくりする私にシロは申し訳なさそうに
一生懸命に したたる鼻血を舐める。

そして「どうしたの?散歩は?」という顔をしている。

口の周りだけじゃなく、手まで真っ赤だ。



(これは散歩に連れて行くとヤバイ・・・!)

そう思って先生に電話。
多分、パニクって話してたと思う。


思ったとおり、大量に出血している時は安静にする必要があるとのこと。
血圧が上がると出血が増える。

一時的に出血を止めるには
麻酔をし、ガーゼを鼻につめる処置をするとのこと。

とりあえず、サルが帰ってくるまで安静を選んだ。

安静といっても犬だ。
それも散歩に行こうとウキウキしていた時だった。


何とか説得を試みる。
シロは話したらわかるヤツだ。
犬なんだけど、必死に伝えるといつも伝わる。


「シロ、ごめんね。
鼻血がいっぱい出てるから今は行けない」

涙声になっていたと思う。

シロも何だか普通じゃないと気付いたようだ。
しょんぼりしながら座っていた。
そして、少しずつ大量出血はおさまった。

タオルが真っ赤になっていた。
このまま死んでしまうんじゃないかって思った。



とりあえず、部屋に戻り落ち着かせた。
さすがにシロもしんどいのか
しばらくしたらウトウトと眠った。
時々、苦しそうにむせて、辛そうな顔をして
そしてまた眠った。


覚悟がまたそこまで来ていた。

苦しそうなシロ。
「苦しいよっ」て私を見ている。
病気がわかってからこんなに苦しそうなのは初めてだった。
怖かった。何もできないことが悲しかった。



サルが帰ってくるころには、随分元気になっていた。
サルに一部始終を話して、二人で涙をこらえた。
泣くとシロが心配するから・・・・



翌日、シロはぐったりとしていた。
何とか朝ごはんを食べ、ずっと寝ているのだ。
散歩に行きたいとも言わずに。

いつもなら、私の周りをウロウロする。
それがその日は違った。

目の輝きもなく小さく虚ろだった。
まるでシロの抜け殻のようだった。
明らかに今までとは違う。



大量の鼻血はあれから出ていないけれど
元気はなかった。

そりゃそうだ。
あれほどの出血があったのだから。
それに、末期癌で余命を超えている。
生きていることが奇跡なのだから。



先生に新しい薬をもらった。
今までよりも強い血止めだ。


それが効いたのか
しばらくして元のシロに戻った。


おやつを欲しがるシロ。
「撫でて~」とお腹を出すシロ。
目がキラキラとしている。

シロらしさが戻ってきた。

薬の力でこうも違うとなると
本当にそろそろなのだろう。


薬はシロの症状を和らげるためであって
治す目的ではない。
癌は確実に進行しているのだ。


でも、それでもよかった。
たとえ
本当は進行していても
シロの症状を楽にしてくれるのなら
薬も万歳と思った。


先生曰く

副作用が出るほど生きる保証はありません。


だけどシロは今日も生きている。
ちゃんと朝ごはんを食べて
散歩も行けた。
嬉しそうだった。

後は薬の効き目との勝負なのだろうか。

どうか
どうか
シロが苦しまずに逝ってくれますように。

とら

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ゴールデンウィークのシロ

ゴールデンウィークは4回もドライブ&散歩に連れて行った。

車に乗せて近所の川辺に行って
リードを外して一緒に歩く。
そして時々おやつをあげる
ただそれだけだ。

シロは嬉しそうで前足は弾んでいた。
末期ガンと思えないほど元気で
耳を後ろに倒して走ってくる。

まるで「ゴマフアザラシ」みたい(笑)



最高の天気。キラキラの太陽。

シロは時々空を見上げていた。

何を思っているんだろう。


そして時々私達の顔を振り返り
本当に嬉しそうに まるで笑顔になっているような顔をした。

シロの全身から嬉しさが伝わってきた。


私達もそれを見ていて
幸せってこういうことなんだろうなって思えた。


シロにとって
ドライブも散歩も好きだけれど
どうやら3人(2人と一匹)で歩くことに意味があるようだった。

一度、サル(主人)だけが連れて行ったんだけれど
いつものように嬉しくなさそうだったそうだ。
普段の散歩と変わらなかったのだろうか


シロにとっては3人でいることこそが
本当に嬉しいことなのかもしれない。


だから、リードを外しても
私達から離れてどこか遠くへ行こうなんて思っていない。

一緒に歩くことが
一緒にいることが
一緒に生きることが

シロにとっての幸せなのだろう。


このゴールデンウィークで寿命が延びたかもしれない(笑)

シロは大きな山をかけあがる。
小川で水を飲む。
ジャンプをしておやつを食べる。

家では鼻血を出し
時々苦しそうにしているのに

まるで「別犬」だった。


こんなにもキラキラできるシロ。

そして強い。

この強さは何なのか?


やっぱり「楽しい」ってことかもしれない。


そして私達がシロを大好きってことも・・・


今も後ろでスースーと寝ている。
私が近くにいる。
それだけできっと安心して眠れるんだろうな。


とら

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半年が過ぎた

もうすぐ5月。
シロが「余命2~3ヶ月」を宣告されてから 半年が過ぎた。

さすがに調子が悪い日が多くなってきた。

鼻血の量が増えた。
元気のない日が増えた。
時々何かが詰まったように苦しそうにする。
鼻の腫れがまた大きくなった。
時々ご飯を吐く。


でも、まだ食欲はあるし
散歩も大好きだ。

きっと身体はだるかったり
痛かったり
苦しかったりするんだろうな。

だけどシロは生きる。

ただひたむきに。


そろそろ近いのかもしれない。

もちろん、そう思って半年も過ぎたのだけど・・・


他の日記を書こうと思うんだけど
なかなかそんな気分になれない。


でも、悲しいだけじゃなくて
楽しい毎日を過ごせていると思う。


それはシロが幸せそうだから。


病気でも、癌でも
シロは幸せそうだ。

だから、私達も楽しく過ごせる。
毎日を大切に過ごせる。


こうやってシロの最期のときまでを
大事に大事に過ごせるのは
腫瘍のおかげもあるのかもしれない。


いつかは終わってしまう命の 期限を宣告されたのだから。


そしてその期限をはるかに超えて
シロは生きている。
もしろん、幸せそうに。


今でも散歩をしていると
「綺麗な犬だね」
とすれ違う人が声をかけてくれる。

きっと鼻の腫れはど真ん中にあるから
あんまり気付かないんだろう。

シロは腫れても男前なのだ(笑)


シロはソフトバンクのお父さんによく似ている。
友達にも「お父さん」と呼ばれるほど。


だから、たとえシロがいなくなっても
テレビで会える気がする。
それは嬉しいのか、つらいのか。
まだわからないけれど。



ここにシロの最期を書く日がきっと来るのだろう。

たくさんの人がこのブログに訪問してくれていて
嬉しいなと思いつつ

それだけ「鼻腔内腺癌」の愛犬のことで
心を痛めている人たちがいる。


きっと飼い主は皆同じ気持ちだろう。


ずっと一緒にいたい。
でも、嫌な思いはさせたくない。
治ってほしい
でも治らないなら・・・・??


治療にはお金も時間も根気もいる。
そして愛犬には負担がかかる。


治療をしなかった私達は、これが良いとも悪いとも思っていない。
だけど、後悔はしていない。

一瞬だって後悔はしていない。

それはシロがそう望んだ気がしたから。


本当の気持ちはわからないけど
今まで12年以上一緒にいて
シロはきっとそうしたかったと思えたから。


そして、今日も幸せそうだから。


明日はドライブに連れて行ってあげよう。

綺麗な川辺に
シロのおやつを持って。


とら

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狂犬病の注射

前回の日記を書いた翌日から
シロはまた元気に戻った。
目がキラキラしていて、元気オーラのシロだ!


気候のせいだったのか・・・?

先生に聞いたら
「まず、腫瘍の影響でしょう」との答え。

そうだよね。。。


おまけに、そろそろ狂犬病の注射をと思ってこれまた先生に聞いたら
 
「注射しなくてもいいです」とのこと。

それって・・・・

『必要ない』ってことだよね・・・(ノω・、) ウゥ・・・

注射はシロを連れて行かなきゃいけないから
しなくていいのは助かったけれど

やっぱり いつ命が終わっても不思議じゃないんだな~って実感・・・


最近は買ってきたおやつはすぐにあげる。

だって、「明日」って思っていたら
あげられないかもしれないから・・・

シロはとても嬉しそうにおやつを食べる。
犬ってなんて美味しそうに食べるんだろう。

この顔を見ていたい。

そしてシロもきっとおやつやご飯が嬉しくて

明日もきっと
「おはよう!ご飯頂戴」って
尻尾を振ってくれるんだろうな。

とら

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↓これってちょっと便利ですよね♪
 提携病院が近いなら助かる人も多いのでは?

少し元気がない

4,5日ほど前からシロが少し元気がない。
きっと元気がなくても当然なんだけど
当たり前のように元気一杯のシロを見ていて、どこかで期待していた自分に気付いた。

朝のご飯は時々吐く。
シロの自慢の白い毛には血の跡。
腫れが圧迫しているのか、目やにも出るようになった。
そして、何よりシロから出ている元気いっぱいのオーラが弱くなった。

初めて鼻血が出たときから7ヶ月・・・
そんなに経っているんだから当然だと思った。

「何もしなければ2,3ヶ月でしょう」
と言われてから
もうすぐ半年。

シロはただひたむきに 命の限り生きるんだと思う。
最期のその時まで。



シロが私達の家族になったのは12年前の冬だった。
白くまのぬいぐるみみたいで
毛はムートンみたいだった。


目は真っ黒で少しまつげが長く
友達にも「CMに出れそう!」と大人気だった。
(性格的に人に慣れないので到底無理だけど)


オスワリもフセもすぐに覚え
トイレもうまくできた。

トイレがうまく出来ただけで誇らしげに胸をはり
ご褒美をもらっていたシロ。
すごいことをやってのけた!とばかりに自信満々だ(笑)


どうすれば誉められるか
どうすれば叱られるか
どうすればご褒美がもらえるか


そういうことはすぐに覚えて
愛情を受けるのがすごくうまかった。
(見習いたいくらい)


今でも変わっていない。
留守にしてもまったく悪さをせず
私達が忙しいときは邪魔をせず
自分の時間には思いっきり甘えて癒してくれる。


きっと、シロが賢い犬だったんだろう。
でも、私達なりにうまく育てられたと思う。


シロは幸せだったに違いない。
そして私達にもたくさんの幸せをくれた。


今もまだ、癌を患っていてもなお 私達に幸せをくれる。
笑顔をくれる。


少し元気はなくなったけれど
相変わらず食欲はあるし
大好きな車にも喜んで乗る。

番犬として家も守ってくれてる。
今日もありがとうシロ。



明日も会おうね。



とら

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忠実なシロ

またまたシロのネタだけど
やっぱり今は、シロのことで頭が一杯なのが現実。

4月に入ってもシロは元気だ。
これだけでも凄いことだ!

だけど、鼻の腫れは明らかに育っている・・・
鼻血も増えている。

そして少し前から気になるのが

時々身体がピクっとなること。
軽くしゃっくりをしたような感じで
ピクっと身体が揺れる。

年のせいなのか
腫瘍のせいなのかはわからない。

でも、関係ないとも思えない・・・

発作が近づいているのだろうか・・・?
覚悟をしておかなければ・・・・
(わかってはいるんだけど)



病気がわかってから、本当にシロとは濃い時間を過ごしている。
何よりシロも幸せそうで
やっぱり病気とは思えない表情をする。

近所の人はシロを見て
「元気だね~!」と言う。
(今日も言われた)

時々、病気のことを伝えると
本当に信じられないとびっくりする。

きっとそれだけシロは健康なオーラが出ているんだろうな。

私から見てもやっぱりシロはいつも嬉しそうで
生き生きとしている。


だけど、発作は突然やってくるらしい。
今日、今、元気でも
明日もそうだとは限らないのだ。

そう思うと、家を空けるのが不安になる。
もしも、一人ぼっちで逝かせたら・・・
出不精が更に出不精になる。

でも、まだまだ発作が起こらないかもしれない。
それはきっと誰にもわからないのだ。


だから、一日一日を大切にしよう。
シロといる時間を大切にしよう。


桜と一緒に写真を撮った。
もみじとも、雪とも撮ったね。

携帯はシロだらけになった。
いや、もともとそうだったんだけど・・・(笑)


それにしても、犬という存在はどうしてこうも愛おしいのか・・・!
シロは和犬で
飼い主にしか慣れないから
本当に私達のために存在しているような気さえする。

シロの人生には
私達さえいればいいのだ。

きっと、シロを見ている限りそうだと思う。

それってすごいことだと思う。
シロの飼い主になれてよかった。
本当に光栄に思う。

だからシロ、もう少し・・・・
いやいや、これは言ってはいけない。


忠実な犬は飼い主のために無理をすると聞いたことがあるから。
シロに無理してほしくない。

苦しいなら、無理してほしくない。
でも、シロがいいなら、まだまだ一緒にいたい・・・・


この想いが届きますように。


とら


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愛くるしいシロ

愛犬シロ 12歳と4ヶ月。
鼻腔内腫瘍 放射線治療なし 薬とサプリのみ。

初めての鼻血発見から半年。
鼻腔内腫瘍だとわかってから5ヶ月。
余命を超えて2ヶ月。

今日もシロは元気だ。


思えばシロはすべてが私好みだ。

体型も、大きさも、色も
そしてフワフワした毛も
フサフサの尻尾も
クリクリの黒い目も
性格も
表情も

まるで私が神様に頼んでこの世に生まれてきてくれたみたい。

シロを撫でながら思った。

「生まれてきてくれてありがとう」

そして我が家に来てくれて・・・・!!!



「ありがとう・・・・・・!!」



シロは相変わらず食欲旺盛だ。
散歩も大好きで鳥を見ると吠える。

鼻の辺りの腫れは少し大きくなった。
時々何かが当たると「キャン」と鳴く。

きっと痛いはずだ。
「痛い」って言えないから
どれくらいの痛みか想像がつかない。


でも、普段はちっとも痛そうじゃなく
穏やかに過ごしているから凄い。

腫れのせいで、少し しかめっ面をしているように見える。
チャウチャウ犬ってこんな感じだった?
ちょっとかわいい(笑)
もちろん、そんなのないほうがいいんだけど。


鼻血は薬で少し減ったけれど、止まってはいない。
時々、鼻を赤くして嬉しそうに寄ってくる。

貧血にならないのかな?
相変わらず元気なのには本当に驚く。



最期のことを先生に尋ねた。

「けいれん発作」というのが起こるらしい。
鼻腔内腫瘍の最期はほとんどそうだという。
もちろん、放射線治療をしても最期はそうらしい。

それはいつ起こるかわからない。
一年後かもしれないけど
明日かもしれない

腫瘍が脳に入ってしまうと発作が起きてしまう。

やっぱり脳をワクワクさせてあげて良かったんだと思えた。
きっと、ワクワクした脳が腫瘍を寄せ付けないのかもしれない。


もちろん、そんなこと証明できないんだけど。


シロの爪を切った。
もう最後かもしれないって思って 前に切ったのに、また切ることが出来た。

切った爪の分だけシロは生きた。
それも生き生きと幸せな時間を・・・。
シロ幸せ?


桜が咲き始めた。
シロと一緒に桜の季節に散歩ができる。
夢みたいに嬉しい。

暖かい太陽の中、一緒に散歩ができるなんて
もうないと思っていたから。

シロは桜なんて興味はないけど
私とサルにとっては合言葉のように

「シロと一緒に桜が見れたらいいな」
って言いながらのこの数ヶ月だったから・・・・。

次は一緒に花火・・・?(あ、シロは嫌いだった)
海水浴??(シロは水が苦手だった)

とにかく(笑)・・・・!夏まで一緒に!!!

とら

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余命を超えて

続き・・・

2月の終わり、少し寒さが和らいだ頃

シロはソワソワし始めた。

どうやら毎年恒例の発情期だ。

庭に出ると「ホロロローっ」と悲しそうな声を出し
家の中では落ち着きがなく
ピーピーと鼻を鳴らして私の後を付いてまわる。

散歩に出るのが待ち遠しくてたまらないようで
普段はしない催促のオンパレードだ。


正直驚いた。

シロは末期癌だというのに、女の子のことを考えて
こんなにも青春ができるんだ(笑)

何より、匂いを嗅ぐことができているということになる。
よかった、鼻はまだ利いている。

シロの最後の青春かもしれない。
好きな子はどの子だろう・・・??


きっと、近所の白い子だろう。
会えたらいいね。
シロの想いが届くといいね。

散歩では更に元気になる。
ぐいぐい引っ張って、匂いも必死で嗅ぐ。

本当に癌なんだろうか?

飼い主でさえ、疑うほどだ。


でも、やっぱり「それ」はシロの中にいる。
ある夜、突然苦しそうにして
両鼻からたくさん血を出した。

両鼻・・・・???

左からだけだった鼻血が右からも出ている・・・・


転移・・・・・?????!!!

目と目の間の中央が腫れているんだから
それも当然だった。

シロの左の鼻だけではおさまらず
腫瘍が右にも広がったと考えられた。


また少しお別れが近づいた・・・・

でも、「余命はすでに超えている」
その事実が私を支えてくれた。


だけど、余命を超えているというのも嬉しいことだけじゃないのも事実だった。

シロが元気にいてくれることは嬉しいけれど
一緒にいられることも嬉しいけれど

「いつ急変するかもしれない」と思いながら、毎日生活するというのは

知らないうちに私の行動範囲を狭め
知らないうちに私のストレスになっていた。


私の気持ちに敏感なシロに心配させないように
頑張って強く振舞っていた。

だけど、ちょっと苦しくなっていた。
楽しいことが思いつかない。
毎日、感情が固まっていくようだった。


サル(主人)がそんな私を見て

「苦しくて当たり前だ。シロが死を宣告されているんだから・・・
今は悲しくて当然だ。だから無理するな」

「素直に悲しんだらいい。」

そう言ってくれた。

正直許された気がした。


悲しくて当然なのだ。
シロは私達の長男なのだから。

私達には子供がいない。
だからシロは子供同然というか
二人で育てた子供そのものだった。


そんな子が
もうすぐ命を終えようとしている。

平常心でいられないのも当然だった。

不思議なもので、そんな気持ちを許してあげると
フっと心が楽になった。

サルにはいつも助けられる。

こんな辛い時期を一緒に越えてくれる人がいてよかった。


そして迎えた3月。
余命を超えたシロは今日も元気だ。

鼻血が出始めた頃から半年。

今日もご飯を食べ
散歩でもいっぱい走り
スヤスヤと寝ている。

このまま、シロのことを書き続けられたらいいな。


願わくば、シロの最期のとき
あまり苦しみませんように・・・・

とら

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シロの顔に・・・

またまた続き・・・

シロは先生の言った「余命宣告」を超えた。

余命を超えているとは思えない元気さに、私もサルも驚いた。
そして感謝した。

食欲もあって、散歩も大好きだ。

でも、鼻血は増えていた。

くしゃみとともに、部屋のあちこちに血の点が付いた。

部屋では白い服を着れなくなった。

ちょっと困ったけど、シロの辛さに比べたら
どうってことない。
こうやって、シロは部屋のあちこちに「自分の存在」を残してくれているのかもしれない。



シロは幸せそうな寝顔をする。
私達の声を聴きながら。

その姿が本当にかわいくて
シロは寝ているだけで、私をこんなにも癒してくれるんだと思った。

今日も安らかに眠れますように。
そして、明日も会えますように。


いつのまにか、いびきは少なくなっている。
これが良いことなのか、悪いことなのか・・・

おそらく、悪いことなのだろうけど。
シロの元気さに期待をしてしまう私がいる。

薬とサプリだけで、癌が治るはずはないのに。
でも、奇跡は本当に起こらないのだろうか・・・??

そんな風に月日は過ぎ、2月を迎えた。

シロは鼻血を出しながらも元気だった。



2月のある日、シロの顔に異変が起こる。

鼻に小さなコブのような腫れがある。

目と目の間に・・・嫌な予感がした。


先生に聞くと
「おそらく、まず、間違いなく、腫瘍が大きくなって骨を破ったのだと思います」
と・・・・。

覚悟はしていたけれど
やっぱり怖くなる。

そういえば、時々、鼻の辺りを触ると
「キャン」と鳴くときがある。

痛いの?
痛いの?
そりゃ・・・痛いはずだ。

腫瘍が存在をアピールする。
「ここにいるんだよ」


そうだった・・・
わかってる。わかってる。


血止めの薬を増やして処方してもらう。

その後は少し出血は減った。
だけど、それは薬で減っているだけだ。

それもわかってる。

シロの身体はどうなっていくのだろう。

不安は消えない。

だけど、シロはちっとも痛そうでもなく、
しんどそうでもなく、苦しそうでもない。

まるで、今までと変わらないシロ。
幸せそうに甘えるシロ。
嬉しそうに走ったり歩いたりするシロ。
スヤスヤと眠るシロ。

最初に癌の症状が出てから5ヶ月。(2月で)
シロは最高の時間を過ごしたと思う。

それだけが私達の救いだ。

それに、私達夫婦にとっても
この5ヶ月、シロと一緒に過ごした時間は
今までの12年間よりもずっとずっと濃くて、幸せな時間になった。

まだ続く・・・

とら

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プロフィール

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とらちゃん&サル
性別:
非公開
自己紹介:
とらちゃん♀&サル♂です。
旅にバイク 人生を楽しく生きることをやめずにいるバカ夫婦。

出会いや別れ 失敗や成功
嬉しいことや 悲しいこと
 
いろんなことに日々向き合って
結局は「楽しく」生きていきたいな。

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