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バカ夫婦。

とらちゃんとサル。 バカ夫婦歴22年。 何年経っても仲良しで冒険好きな夫婦です。 そんな人生の旅の途中。 出会いや別れの中で気付いたこと、思ったことなどを綴っています。

   

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一周年!

シロが初めて鼻血を出してから一年が経った。

前足が弱ってドンドン歩けなくなるのか?
と思いきや

コツを掴んでうまく立ったり歩いたりしている。


シロがよく歩くところにゴム素材のマットを敷いたら
かなり気に入ったらしく トコトコと歩いている。

私も、夜中の「カチャカチャ」音がなくなり
ようやく安眠できるようになった。


最近のシロは、どうやら夜中にかなり動き回る。
これは「徘徊」というやつなんだろうか?


それ以外の変化としては
少し前から 食事が難しくなってきた。

いつものようにご飯を食べようとして口を開けたとたん

「キャン!」

どこかを打ったようでもない
口を開けたら痛いようだ・・・


それが2回ほど続くと
ご飯=痛い
になったらしく

急に食べなくなった。

あんなに好きだった魚が入っていても食べない。

「ほら、大好きだった魚だよ!」
と手であげると食べる。

でも、自分からは食べない。
甘えているのかな・・・?


食べ物を細かくして、口をあまり開けずに食べられるようにしても
「痛い」と思い込んでいるのか、なかなか食べない。


そのうちお腹が空くと1人で食べていたけれど

こんどは食べると必ずくしゃみがでるようになった。
鼻血を撒き散らして
苦しそうにくしゃみをする。

そしてその刺激でオシッコがしたくなり
庭に出る。


そんなことを繰り返しているうちに

食べる=嫌なこと

になってきたようで

あの食欲旺盛なシロが
ほとんど食べ物を欲しがらなくなった。

大好きだったビスケットもパンも食べない。

食べるのは ジャーキーとちくわとソーセージ。

身体に良いとか悪いとか
それ以前に
口に何かを入れることで
スイッチが入ってようやくご飯も食べてくれる。

それも、毎日パターンが違うから困ったもんだ。

ちくわはペっと吐き出す日もあれば
食べる日もある。

どうやらソーセージはお気に入りで吐き出したことはない。


そういったもので、「食べたい」と思わせて
ようやくご飯を食べる。


困ったのが薬だ。
今までは大好きな食パンに包んであげていたんだけれど
ちくわやソーセージに埋め込んでなんとかあげている。

それでも、薬だけ吐き出したりするからやっかいだ。

空腹だと薬だけあげるのもよくないかなと思うし
最近は薬もきちんと飲んでいない。


でも、症状は大して変わらない。
・・・ということは、今はほとんど薬は効いていないってことだ。


もう薬もお手上げなんだろう・・・。

貧血防止のために、サプリだけでも飲ませたいが
それもいつまで飲ませられるだろう・・・・。


口に癌がひろがっていくと
食事が困難になると先生は言っていた。

これがそうなんだろうか?


だけど、ちょっとぷっくりしているシロは
痩せた感じもなく、相変わらずモコモコしている。


2、3ヶ月しか生きられないと言われた命が
11ヶ月も生きた。

そりゃあいろいろな症状が出て当然だ。

目も、少ししか見えていない。
足も、随分弱っている。
食事も困難になってきた。

次はどうなるんだろう・・・・?

シロはいつまで記録を更新するんだろう。


苦しいんだろう
辛いんだろう


でも、涼しくなってきて
スヤスヤ眠ることが多くなってきたシロを

やっぱりカワイイと思う。
やっぱり生きていてほしいと思う。

でも、何よりも幸せでいてほしい。
幸せな瞬間が一秒でも多くありますように・・・。



とら

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前足

先日、シロの足にまた異変が起きた。

くしゃみをしたとたん

「バタン」・・と床にへたりこんだ。
どうやら前足に力が入らないようだ。

後ろ足は少し前から弱くなっていた。
だけど、ついに前足まで弱くなった。


シロ自身びっくりしたのか、ショックを受けているようだ。

「僕の足 どうしたの?」
そんな顔をして私を見る。


ついにここまで来たのか・・・
そう感じた。


ただでさえ滑る床で、必死に足をバタバタさせて立とうとするシロ。
その姿を見ていると涙が出た。


脳に完全に入り込んだのだろう。
もう数日かもしれない・・・・。


その日とその翌日は
まるで坂を転がり落ちるように悪くなっているように思えた。


夜中にキャンキャンと鳴くシロ。
足をバタバタさせている。


発作???
・・・飛び起きる。

いや、大丈夫。


なかなか座れずにずっとウロウロする足音が響く。
カチャカチャカチャ・・・

ドスン!(座った音)



「ドスン」を聞いて ホっとしてまた眠る。
そんな感じだった。


シロ自身、足に力が入らないことは
相当恐怖で不安なんだろう。

さすがにショゲっとして元気がない。

当然だ。
どんなに怖いだろう・・・・


大丈夫なわけないのに
「シロ・・・大丈夫だよ」
そうとしか言えない。


そんな言葉しか出てこない。
出てくるのは涙と鼻水。
情けないことだ・・・・



脳に腫瘍が入っているとしたら
もうすぐシロは完全に何もかもわからなくなってしまうんじゃないか・・・?

そう思って
シロが理解できるうちに

サルと二人でシロに話しかけた。

「ありがとう シロ」
「今まで 生きてくれて 家の子になってくれて」
「ありがとう」

「大好きだよ」
「もう・・無理しなくていいよ」

「ありがとうシロ・・・」

シロはじっと顔を見て
私達を交互に舐めてくれた。

まるで
「僕こそありがとう 幸せだったよ」

そう言ったようだった。




そしてその翌日・・・

いつものように鼻血を垂らしながら
起きてくるシロの姿があった。


そして、いつものようにご飯を食べ
オシッコをする。


弱っている前足も 工夫をしながらうまく動かせている。
座るのも 立つのも コツを掴んだのか
随分スムーズになった。


もうシロはショゲていない。
今のシロでできる 精一杯をやっている。


鼻が詰まっていても 随分うまく眠れるようになった。
目がほとんど見えなくても 私の手を見て まっすぐに部屋に入れる。
足に力が入らなくても うまく身体を使って立ち上がれる。


シロはめげない。
今を受け入れ 今を一生懸命生きている。

シロの生き様は 感動さえ覚える。


そんなシロを見ていて
自分の情けなさに反省させられる。



今日もしっかりとご飯を食べたシロ。
今から3人で歩く散歩を楽しみにしている。

どうやら散歩に行くと元気になる。
動くことって本当に大切なんだ。


きっとシロは本能で歩くことが自分にいいって わかっているのだろう。


「自然治癒・・・」

本当にあるんだなと感じずにはいられない。


私も、シロを見習って
気持ちを強く持とう。

シロと一緒に楽しく生きよう・・・!


とら

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ついに9月

信じられないけど9月がやってきた。

9月といえば

シロが初めて鼻血を出した月。

あの時は、シロが鼻の下に何かを付けているのかと思って
サルと笑ったっけ。

そして取ってあげようとして 血だって気付いて本当にびっくりした。
それが始まりだった。


あれから1年。
信じられないけど1年が経とうとしている。

2,3ヶ月しか生きられないと言われたシロが・・・。



ステロイドは一日置きに飲ませるようにした。

ステロイドがないとしんどそうにも感じるし
あまり関係なくも見える。

もう、薬が効いていないのかもしれないな。
だけど、少しでも楽になるような気がして飲ませてしまう。



一日のほとんどを寝て過ごして
今の一番のシロの楽しみは

夜の散歩だ。

どうやらこれはシロの最後のお楽しみらしい。

散歩の時間になると
眠たくても必死で起きている。

私達に忘れられないように ドアの近くでアピールする。
(忘れるわけがないんだけど)

どんなにフラついていても
苦しそうでも

絶対に毎日行く。


「今日はやめとく?」
そう聞いても
シロはやめない。

リードに手を入れ
私達に引っ張られるように
それでも歩く。

匂いもわからないから
ただ歩いてるだけなんだけど

それでもシロにとってはきっと楽しいんだろう。


いつものコースにプラス少しのおまけ。

この「おまけ」が大好きらしく
「おまけコース」が近づくと

それまでトボトボだったシロは
急にぐいぐいと「おまけコース」に向かって歩く。

こんな力、どこにあったの?って思うくらい強く。


それで、サルも私も
「わかった、わかった」って笑いながら

「おまけ」を歩く。


「もう9月だね」なんて言いながら3人でゆっくり歩く。

いつまでこのコースが歩けるかわからないけれど

きっと今夜も3人で歩くんだろうな。




サルといろいろ話し合った。
答えの出ることじゃないから 答えが出たのかどうかわからないけど


時々見せる シロらしい しぐさがあったり
散歩に行って おまけコースにぐいぐい引っ張る行動をしたり

自分の力で歩いて、ご飯を食べられるうちは
やっぱり見守って行こうって・・・。


苦しくて、つらくて、痛いかもしれない(そうだと思う)
だけど、もうちょっと、シロがシロでいるうちは
やっぱり生きていて欲しい。


きっと、「その時」が来たら
私もサルも迷わずに 「シロを楽にしたい!」と

自然にそう思うんじゃないか。って・・・


だけど、近そうで遠い気がする「その時」・・・


だって、ず~っと冬毛だったシロは
毛換えを始めた。


シロはちゃんとこの先も生きる準備をしている。

季節が完全に逆になっちゃってるけど・・・( ̄Д ̄;;



とら

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決断の時?

ここのところ、症状がひどいなりに安定していたシロ。
何だかこのままずっと生きるような気さえしていた。

まるで、シロは最初からこんな風だったように自然に。
・・というより、シロは随分前にいなくなって、今はシロに似た「何か」と一緒にいるような。

それはとても愛おしくて
とっても手がかかるけど
守ってあげたくて。

でも、時々思う。
シロはどうしたいんだろう?

毎日の出血、膿、鼻づまり、くしゃみ、ふらつき、痛み
こんなたくさんの苦痛を抱えながら
生きることは
シロはどうなんだろう?


時々ぐっすりと眠れるシロは
夢の中で走っている。

目が覚めたら走れない自分がいる。

眠っているときのほうが幸せなんじゃないか。
そう思えてくる。
(実際そうかもしれない)

だったら、ずっと眠らせてあげたほうがいいのかも。
そう思えてくる。



生きていればそれでいいとは 私は思えない。
生き生きと、幸せに生きてこそ「生きること」だと思う。

もちろん、生きてくれていることで周りが嬉しいこともある。
だけど、本人の苦痛を伴うなら その幸せは身勝手なことになる。

きっと正解はない。
そして、犬である以上、後悔をしないこともないだろう。

どうしてあげたって、それが本当に愛犬のためになったのかなんて
一生わからないんだから。


シロの声が聴けたら・・・・
夢にでも出てきてくれないかな。

そして、シロの気持ちを聴かせて欲しい。



だけど、優しいシロはきっとこう言うかもしれない。

「サルととらちゃんのいいように」
って・・・。



だからいろんな決断をこれからしていかなければならない。

今までだってもちろん決断をしてきたけれど

それはシロの幸せな笑顔があったからそう難しくなかった。

だけど、今からはサルと二人で考えなくては。


答えなんて出ないかもしれないけど


とら

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生命維持

8月もそろそろ後半。

シロは今日も頑張っている。

随分動きが鈍くなってきた。
呼びかけてからの反応も遅い。

顔の腫れはひどくなり、左目はとても小さくなった。
その小さな左目を膿が覆う。

朝起きたときは完全に膿で目が塞がっている・・・


出血も多く、痛みもキツそうだ。
ピクっとする回数が増えた。


それでも食事や散歩はする。
歩くペースは本当にトボトボだけど
「もっと行こう!」と意思表示をする。


最近は散歩をしていて
「随分年をとってるね」という風なことを言われる。

たしかに秋には13歳だ。
老犬には違いない。

だけど、そう言われるのは腫瘍のせいだった。

だって、数ヶ月前までは「3歳か5歳くらい?」
「綺麗な犬だね」

そう言われていたのだから。


でも、今のシロはお世辞にも綺麗な犬とはいえない。

身体のあちこちに血の跡が茶色く付いているし
目やにも出ている。
そして、目はショボショボし
キラキラとした犬特有のエネルギーは
生命維持にだけ使われているようだった。


もちろん、目やにも拭いて、血の汚れも取っているんだけど
今のシロは顔の周りを触るだけでも
痛がったり怖がったりする。

そして、撫でるだけでもシロを疲れさせているかもしれなかった。

もう、余命を宣告されてから10ヶ月を超えている。
そうなるのも当然だろう。


『副作用が出るまで生きる保証はありません。』
と言われたステロイドも

随分長く飲んでいるので、先生と相談して、少しずつ減らすことになった。

副作用が起きるかもしれないほど長生きをしたシロ。

きっと先生だって驚いているに違いない。


見た目には、もう歩けなくなってもおかしくないような症状のシロは
まだ歩くし
他の犬にも吠えるし
尻尾も振れるし
好きな子に会うと喜ぶ。



シロは今も幸せなのだろうか?

もし、苦痛しかないのなら・・・
楽にさせてあげたい。

それとも、シロの生きる強さは
幸せから来てるのだろうか?



いや・・
おそらくここまで来たら
幸せなど感じないかもしれない。

きっと、動物として、生命として
心臓が動くから
呼吸が続くから
生きているのかもしれない。

シロの命が燃え尽きるまで・・・・

最期のその時まで・・・


重い身体を起こして
必死で呼吸をして

それでも、私達の傍で眠る

そんなシロが本当にかわいい。

いつも見る白い背中。
呼吸をするたびにお腹が動く。

時々眠りながら足を動かす。

カチャ カチャ カチャ・・・

きっと夢で走っているんだろう。
夢の中では走れるんだろう。

そんなシロの姿は
本当に愛おしくて。
この眠りを守ってあげたくて。


足音を忍ばせてシロの傍を通る。

起こさないように
起こさないように


とら


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初めて釣ったバス

前回のバス釣りの記事から随分時間が経ってしまった。

私が初めてブラックバスを釣ったのは
もう15年以上も前になるだろうか。

それはもう、綺麗な綺麗なダムだった。

透明な水の中で見える魚群!(フナの群れ)
大きな鯉がボートの横を通り過ぎる。
まるで上から見る水族館だ♪


どうやら私は魚影が好きらしい。
深い深いダムの上に浮いて 大きな魚を見ると
ゾクっとするような怖さもあるけど
何よりも 大自然のパワーに感動せざるを得ない。


透明度の高いダムに沈んでいる木はなんて綺麗なんだ。
小魚がキラキラとしている。

それを追いかけるブラックバス!!

それを狙う私!(笑)


前回の野池とは大違いな素晴らしい景色に
私はすっかりハマってしまい
釣りというより、ボートから見るダムの景色が大好きになった。


サル(主人)は何でも教えるのがうまい。
そしてその楽しさを味わわせるのがうまい。


大自然の中でゴムボートでプカプカ浮きながら
お弁当を食べる♪
そして水の中の世界を楽しみながら
のんびりと釣りをする。


しばらくすると、サルが付けてくれたワームとやらに
ヒットがあった。


グイっ!!!と引っ張られる。
う!!怖い・・・

必死で巻き取る。
頭が真っ白になって何にも覚えていないが(笑)


33センチくらいだろうか。
初めて釣ったバスはとても綺麗で
かわいい目をしていた。

びっくりしたことに、ブラックバスは生臭くない。
レタスのような?匂いがする。

口をパックリとあけたバスはまるで鯉のぼりみたいだった。

これなら触れる!!
そして餌?も怖くない。
ミミズやゴカイというものはかなり怖い。


どんどんバス釣りが面白くなった。

だけど、日焼けだけは悩みだった。

暑い夏に、必死で日焼け対策をする。
短パンにTシャツでさわやかに釣りをするサルがうらやましかった。


それと、早起きも辛い。
朝が弱い私は、昼から釣りに行く、午後からバサーになってしまった。
もちろんサルも巻き添えだ。


それから15年。
相変わらずバス釣りは夫婦の楽しみになっている。


私が始めた頃に比べたら、なかなか釣るのが難しくなっている。
ブラックバスというのは頭のいい魚で
ルアーというおもちゃの餌を覚えるのだそうだ。


だからよけいに面白い。
バスとの知恵比べというか、大自然と遊ぶというか。

そういうところに魅力があるのだと思う。

またいろんな釣りのことも書けたらと思っているけど
今はシロのこともあってなかなか余裕がない。

おまけに今年はほとんど釣りに行けていない(泣)

でも、釣りは来年も行けるけど
シロと過ごす夏は最後だと思う。


だから、また釣りネタでも書こう(笑)

今日も頑張っているシロの横で。 


とら



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苦痛

ここ4、5日シロは随分調子が悪そうだ。

左目が見えないせいか、少しの気配や物音でビクっとする。

少しのことで「キャン」と鳴く。

シロは病気になるまで「キャン」と鳴くことはなかった。
痛みに強いというか、プライドが高いというか(笑)

まるで「キャン」なんて鳴くもんか!という顔をしていた。
きっと痛いくせに、それでも鳴かなかった。


そんなシロが「キャン」と鳴くということは
痛みが尋常じゃないんだろう・・・

そして、不安なんだと思う。

匂いもわからず
目も見えず

不安で当然だ。


それでも、おやつは大好きで
おやつのパリパリっという袋の音で
よたよたと寄ってくる。

内臓はやっぱり元気なのだ。
その証拠にりっぱなウンチをする!!

癌でさえなければ
きっとびっくりするほど長生きしただろう。

だって、まだまだ筋肉もしっかりしていて
毛もツヤツヤしている。


だけど、シロは癌になった。
それも悪性の鼻腔内腺癌に・・・

私達に原因があったのかもしれない。
そう思う事もある。


先生は
「長生きをしたから癌が出たんです。
大切にされたから・・と言えます」

と言ってくれた。

「癌は体質です。飼い主さんの責任ではありません」

こうも言ってくれた。

その時は救われた気がした。

だって、私なりにシロを大切に育ててきた。

その時その時、一生懸命に。




犬の癌は最近とても多いらしい。

それは、きっと犬が昔よりも大切にされ
長生きしているからなのだろう。

寿命だって延びている。

昔、実家で飼っていた犬は13歳で老衰だった。

シロは、この秋で13歳だ。

もちろん、癌にならない犬もいる。

だからといって、シロが不幸なのだろうか?


そんなことはない。

シロはこの10ヶ月、今までにない至福の時を過ごしたと思う。

甘えて、ワガママを言って、いっぱいいっぱい撫でられて
おいしいものを食べて
いっぱいいっぱい走って・・・


きっととてもとても幸せな日々だったと思う。



でも、今はヨタヨタと歩くだけ。
甘えることもしなくなった。
・・というよりできないのだと思う。

さすがに、今は苦痛のほうが多いかもしれなかった。


私も踏ん張り時だなと感じる。

シロの笑顔が見られなくなった今

10ヶ月の闘病生活で一番辛い時期が来たんだと感じる。

改めてシロの笑顔が私を支えてくれていたんだと気付かされる。

シロ。笑って・・・


とら

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2010年の夏

ついに8月だ。

シロは12歳と9ヶ月。
初めての鼻血から11ヶ月。
鼻腔内腫瘍とわかってから10ヶ月。
余命を超えて7~8ヶ月。

放射線治療なし。
薬とサプリだけ。

シロは今日も生きている。

まさか夏真っ盛りまでシロと一緒にいられるとは思わなかった。

年末まで生きられるか?と思われていたシロなのに。



夏はサルの休みが多い。

夏にはサルと二人、シロを失ったショックを取り戻すために
傷心旅行にでも行こうねと言っていた。(春くらいだったか)


正直、犬がいるとなかなか旅行に行けない。
ペットホテルも何度か利用したが
安心して預けられるところはそんなにないし

引っ越しが多かった私達だから
新しい土地で、シロを任せられるショップを見つけるのは大変だった。

何せ、シロはなかなか他人に慣れない。
そして重い(笑)

おまけに、ここ数年は年齢的にも 知らないところに預けるのはかわいそうだと思って
なかなかゆっくりと旅行に行くことができなかった。


だから、シロがいなくなったらポッカリと空いた心の穴を埋めるために
二人で旅行に行こう・・そう思っていた。

だけど、どうやらそれはこの夏は叶いそうにない(笑)
とても喜ばしいことなんだろうけど

せっかくの夏が何もなく終わっていく焦りは正直ある。


シロが生きてくれていることと
サル(主人)と過ごす楽しい時間は
どちらも私にとっては大切で

別のところで二つある気持ちなのだ。


だけど、今までシロはいつも1人で賢く、悪さひとつせずに何時間でもお留守番をしてくれていた。
そんなシロの今までに改めて感謝をする。

だからシロ。
今は私がシロのために時間を使うよ。
でも、サルともたまには楽しい時間を過ごさせてね・・・。

だって。2010年の夏は
人生に一度きりしかないのだから。


だけど、シロと過ごす夏はおそらくこれが最後だろう。

相変わらず葛藤は続く。



8月に入ったシロは、相変わらず食事もとって、散歩にも行く。
ただ、左目の目やに(膿)がひどくなり
ほとんど目が見えていないようだ。

コットンで拭いてあげる。
でもすぐに膿だらけになっている。

思えば最近シロは膿の臭いがする。
おそらくは、鼻や目、口の中が膿でいっぱいなんだと思う・・・

それはどんなに苦痛なことか。

顔の腫れもひどくなり、左目は随分小さくなっている。
以前と違い、明らかに「癌」だと見てわかる。


だけど、それでもおやつを欲しがり、買い物から帰った私に尻尾を振ってくれる。

犬というのはどうしてこんなに健気な生き物なのか。

そして、シロ、お前はなんて強いのか。


鼻血を常に出し
膿を常に出し
匂いもわからず
目もあまり見えず
鼻で息もできず


それでも歩く。
それでも食べる。
それでも生きる・・・・


歩けて食べれる間は
私も付き合うよ。シロ・・・


でも、神様、それがなくなったら
どうかシロを楽にしてあげて下さい・・・


とら

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子犬の頃の思い出

あれから大量出血はおきていない。

毎日、ご飯も食べて、おやつも食べて、散歩も行く。
毎朝、当たり前のように起きてくるシロを
いつの間にか自然に感じている。


最近変わったところといえば
表情がほとんどなくなったこと。

前のように、キラキラと嬉しそうな表情が見られなくなった。
いつも、ボーっとしている。


だけど、私の傍に寄ってくる。
足元で安心してる。

やっぱり一緒にいたいみたいだ。

私が2階にいくと、階段を登って2階に来ようとする。


シロはもともと2階がお気に入りだった。

病気になる前は、私達が下にいるのに
ひとりで2階にトコトコと上がって行くくらいだった。


だけど、最近2階は暑いし
シロの後ろ足が随分踏ん張りがきかなくなっているから
あまり2階にも上がらない。

だけど私が2階にいると
やっぱり来ようとするのだ。

だから、できるだけ1階でシロと一緒にいられるように
パソコンも、テレビも、生活のいろいろを一階でできるように
部屋を模様替えしている。
 

シロが寂しくないように。
シロが安心して休めるように。

もちろん、シロのためではあるけど
そうするほうが、私も楽なのだ。

シロが落ち着いていられること=私が落ち着いていられること。だから。



症状の悪化もそれほどしていない。(と感じる)

相変わらずドロっとした鼻血は出ているが
うまくティッシュを使ってドロっとした血を取ってやると
部屋に撒き散らされないこともわかった。

私も随分手馴れたなと感じる瞬間だ。

どんなときにドロっとした鼻血が出るのか
どんな音でドロっとした血を出すのか
どんな音は寝ている音なのか
どんな音はオシッコをしたい足音なのか

表情がないシロだけど
いろんな音である程度わかる。

表情がなくボーっとしているシロだけど
ちゃんと意思表示をしているんだ。



そして、今のシロもやっぱりかわいい。

傍にいて、守ってやらないと・・と思える。

散歩も、途中で休憩しながらゆっくりゆっくりと歩く。

それでも、大好きなわんちゃんに会うと尻尾は上がり
嬉しそうにする。(私達に対してより嬉しそうに)(笑)


昨夜の散歩はサルと、シロの子犬の頃の話をしながら歩いた。


鏡を見て吠えていたこと
庭を掘って鼻も口も砂だらけになっていたこと。
かまってほしくて、洗濯物の靴下を持って走り回っていたこと。
掃除機をかけると、それに向かって怒ったり噛もうとしたりしていたこと。
サルのひざで寝ていたこと。
サルのパーカーの紐でじゃれていたこと。

ムートンみたいだったフワフワのシロ。
目は真っ黒でキラキラしていた。

そんなシロの子犬の頃の思い出話をしながら3人で歩く。

「懐かしいね」とか言いながらゆっくり歩く。

あの頃も、今も、やっぱりシロはかわいい。


そして、以前ならすぐに涙が出ていたのに
昨夜は何故か、暖かい気持ちで話せた。

それはきっと、今もシロが病気なりに元気で
そして、悲しい毎日じゃないからかもしれない。

末期癌=悲しい
わけでもないんだ。

シロが教えてくれたこと。


とら

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2度目の大量出血

ここ最近の暑さは、いまだ冬毛のシロにとっては本当に辛いと思う。

首の周りもモコモコで、まるでマフラー状態・・・

おまけに鼻が詰まっているから口呼吸しかできず
常に「ハッハッハ・・・」と苦しそう。

クーラーを入れたり、扇風機を回したりと工夫はしているんだけど
外に出たときの気温差も考えなきゃいけない。


先日、クーラーはかけてなかったんだけど
晴天の日、いつものようにオシッコのために庭に出した。

ビスケットで庭に誘う。
→条件反射でオシッコをする。

というパターンでとても助かっているんだけど

その日は何故かなかなかオシッコをしない。

何度もくしゃみをし、苦しそうにしている。

すると突然、鼻から以前のような大量出血が・・・・・。



ポタポタポタポタ・・・・
綺麗な赤い血が地面に落ちる。


その日はサルが休みだった。(よかった!)


前回こうなったとき、先生に電話したら

「血圧が上がったせいで、おそらく腫瘍から出血したのだと思う」
とのことだった。


きっと、炎天下で急に血圧が上がったんだ・・・

庭は暑いし、ひとまずローカに呼ぶ。
ボタボタと血を出しながらローカでくしゃみ・・・。
拭いても拭いても血の池が出来る。

畳みも襖も、家具も・・血・・・血・・・


私はこの状態を見るのは2度目だったけど
サルはさすがにびっくりしていた。

とにかく安静にさせるしかない。
なんとか座らせようとするが
シロ自身パニクっているのか、ボーっと立ったままひたすら流れ出る血をなめている。

あまりの血の多さに仕方なく庭へ・・・
水を飲むシロ
水が一瞬で赤く染まる。

前回は15分くらいで止まったこの出血が
今回は止まらない。

こんなに血を出して大丈夫なはずない。
どうしよう・・・
どうしよう・・・

血を拭きながらシロを見る。
まだポタポタポタポタ・・・止まっていない。

サルがシロにゆっくり話しかける。
「オスワリ・・・フセ・・」

日陰の縁側でシロはようやく落ち着いた。
やっぱりサルの言う事はよく聞く・・・

それでも出血は続く。


強制的に出血を止めるには病院に連れて行き、麻酔をし
鼻に詰め物をするしかない。
もちろん、詰めるだけで、出血の原因そのものには処置のしようがない。


いつだって、治療には「シロのストレス」という代償がある。
シロにとって、処置=殺される くらいの恐怖のはずだ。


サルと気持ちは一緒だった。

これでダメだったら仕方ない。

後はシロの力を信じよう・・・・。


30分くらいは続いただろうか・・・
ようやくシロの鼻血が止まった。

口の周りも手も血で赤黒くなっていた。
呼吸が少し落ち着いてきた。

良かった・・・止まった・・・!!!


その日はさすがにぐったりとしていた。
それでもご飯は食べたが(さすがシロ)
夜の散歩は「行かない」とプイっとした。

シロ自身、本能で安静にしなきゃいけないことがわかっているんだろう。
こんなとき、動物は自分の身体をよく知っているんだなと思う。


次の日の朝も少しだるそうにしていたが
夜からは散歩も行き、以前の状態に戻った・・・!


またしても奇跡・・・!!



放射線治療をしていないから
「治るはず!」という期待がない分
どんな症状になっても それを受け入れられている気がする。

結局は私達人間にできることは

安心させてあげて
おいしいものを食べさせて
喜ばせて
愛情をあたえて
一緒にいてあげる

それくらいしかないのかもしれない。

シロが病気の症状に負けないように
心も身体も強くいられるように
いつでも傍にいてくれるって安心できるように。

それもたしかに大変ではあるんだけど・・・


サルと二人、シロが嫌がることはしないと決めた。
残りの時間をシロが喜ぶことに使うって決めた。


シロのこの奇跡は
それをシロが喜んでいる証って思ってもいい?

余命宣告から9ヶ月が過ぎ、それでも食欲がある。
ゆっくりだけど散歩にだって行く。



今度あの大量出血があったら
もう無理かもしれない。

だけど、シロは今日も生きている。
今のシロで精一杯・・・・。

少しずつ、少しずつ悪化しているのがわかる。
だけど、シロは精一杯生きているのだ。
おそらくはシロがしたいようにしているのだと思う。

とら

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とらちゃん&サル
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自己紹介:
とらちゃん♀&サル♂です。
旅にバイク 人生を楽しく生きることをやめずにいるバカ夫婦。

出会いや別れ 失敗や成功
嬉しいことや 悲しいこと
 
いろんなことに日々向き合って
結局は「楽しく」生きていきたいな。

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