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バカ夫婦。

とらちゃんとサル。 バカ夫婦歴22年。 何年経っても仲良しで冒険好きな夫婦です。 そんな人生の旅の途中。 出会いや別れの中で気付いたこと、思ったことなどを綴っています。

   

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強いシロ

最近のシロは不思議なくらい安定している。

ご飯やおやつは相変わらず大好きでモリモリと食べる。

毎日の散歩も欠かさない。
ゆっくりペースのくせに、もっと行こう!と引っ張ることも。

まったく眠れない日もあるが
うまく眠れる日もあるみたいで
眠った後は鼻血の池ができる。(だから眠れたかどうかわかる)


鼻血はどんどんドロっとしてきて
ラズベリージャムみたいに綺麗な色をしている。

こんなに血を出しているのに
シロからどんどん死の気配が消えている気がする。


私が馴れてきたということもあるんだろうけど・・・・。

実際に、私達も少しのことであたふたしなくなった。
その、飼い主の安定がシロを安定させているのかもしれない。


どちらにしても
シロと一緒に蛍を見ながら散歩ができるなんて、まったく思ってもいなかった!


薬とサプリだけ・・・という対症療法だけで、こんなに安定して元気でいてくれるなんて。

シロが病院に行ったのは、最初の検査の一度だけ。
その次の日は本当に不安そうで、
今よりもしんどそうだった。


その後は私が先生に電話でシロの状態を伝え
それに対して薬を処方してもらうという形だ。


だからシロはあの日以来怖い思いはしていない。


きっと、幸せだと・・・見ていて感じる。

だから、きっとこんなにも長く私達と一緒にこの世にいてくれるんだと思う。


今までのシロとは、動きも反応も違うけれど
今のシロは今のシロで

ちょっとボ~っとしたところも
ゆっくり歩くところも
たまにコケるところも
顔を上げたまま寝ている姿も

全部愛おしい。

そして賢明に生きている姿は
私に勇気をくれる。

これがシロの生命の力なんだと思った。

シロ、強いぞ!
シロ、凄いよ!
シロ、大好きだよ・・・

とら

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順応?!

ちょっと更新ができなかった。

・・・というのも、シロのことで気持ちがマイナスに向いているためか
何故か金魚飼育にはまってしまい・・・

なかなかうまくいかずに手間ばかりかかっている( ̄Д ̄;;

うまくいかないから、更にはまってしまうのではないかと思えてくる。


金魚のことは、また改めて書きたいと思うが

肝心のシロは、金魚と違い、安定している。


安定している。という書き方は変かもしれない。

時々ドロ~っとした血は出すわ
むせるは
目はだんだん見えにくくなるわ・・・
オシッコは近くなるわ


と症状は良いとはいえない。


だけど、そんな状態にシロは馴染んでいるようにも見える。


初めて鼻血が出てから10ヶ月近くも経っているのだから
今のシロにとって、鼻血が出るのは当たり前なのかもしれない。


鼻が詰まって眠れない日も多いけれど
うまく眠れるときもあるようで
ほんの数分や数秒で眠っているようなときもある。


すべての症状にきちんとシロ自身が対処している。

今のシロにとっては
ジャンプして走り回っていたことや
スヤスヤと眠れていたことや
ドライブしたことや
硬い骨にかぶりついていたこと・・・

そんな今までのことは 忘れているのかもしれない。


今の状態が僕のすべて。


ということをシロはちゃんと理解している。
そんな中で工夫をして

毎日やっぱりシロらしく
生きているのだ。


最近は、このまま後半年は生きてくれるんじゃないかって思えてくる。


改めて、シロは・・犬という動物は・・・すごい!!


とら

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不安定な症状

最近、シロは症状が安定しない。

元気でキラキラとしている日があったと思えば
鼻血をいっぱい出してダラ~っとしてる日もある。

今日、もうダメかもしれない・・・
て思った夜には、尻尾を上げて散歩に行く。

まさに明日がわからない・・・

終わりが近いような気もするし
まだまだこのままな気もする。

こればっかりは誰にもわからない。

後悔はしたくないけど
このままが一年続く可能性も考えなくちゃいけないって思った。
(まさかないとは思うけど)


ここ最近のシロの出血はなかなかひどい。
ドロっとした粘液状の血がくしゃみと共に飛び散る。

おかげで私はあちこちにティッシュを持って拭いて・・・の繰り返し・・・。

こんなに出血して、よく散歩に行ったり、おやつをねだったりできるなぁ・・って
本当にビックリする。
そんな状況に慣れてきてる私自身にもビックリする。



散歩は時々、と~ってもスローになる。
それでも、行きたがるんだから、行きたがる限りは行ってあげたい。

この後、どうなっていくんだろうか。

私はどうすればいいんだろうか。


生活のすべてがシロのためだけにあるわけじゃない。


私はどうすれば・・・?


シロはどうしたいんだろう?

どうしたいなんて・・・ないかな。
ないんだろうな。


今シロが飲んでいる薬は
かなり強いものらしい。

血止めが2種類と
痰を切る薬と
ステロイド

それでも血は止まらない。

ほんとなら貧血になるだろうけど
おそらくサプリのおかげか
それはなさそうだ。

これがシロにとって良いことなのか
飼い主のエゴなのか
わからないけど
精一杯やってきた。

それはきっとシロにも伝わってるはず・・・・

とら

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シロ、復活?!

この間、もうダメだと思っていたシロが・・・

なんと、また復活した!

足に力が入らなかった原因は、眠れないからと先生に頼んで処方してもらった
睡眠薬のせいだったようだ。

睡眠薬を飲んでも、うまく眠れなかったシロ。
眠くても眠くても、呼吸がうまくできずに眠気に耐えていたんだろう。

その効き目がおそらくは身体にあらわれて
足に力が入らなかったのだと思う。


睡眠薬を飲んだことも知らないシロには
きっと恐怖だったに違いない。

「どうして足に力が入らないの?」

って怖かっただろう。 
ごめんね、シロ。
眠らせてあげたかったんだけど・・・


あれから睡眠薬は飲ませていない。
すると足にもしっかり力が入り、夜の散歩もご機嫌に行けるようになった。



朝から昼は比較的調子が悪く、
サルが帰ってきてからは スイッチが切り替わるのか
元気なシロになる。

おそらく原因は、シロとのコミュニケーションである「食べ物」だろうと思う。

サルと私とシロで一緒にお茶をする。
そのときに出るおやつが楽しみなのだ。

昼間はショボショボしているシロの目も
その時はキラキラとして見開き
嬉しそうな顔になる。

そして、最近は手作りご飯にしているから
それもまた嬉しくて仕方がないようだ。

その後3人での散歩。

シロにとっては至福の夜の時間なのだろう。


散歩で歩いているシロの後姿は
病気の前と何にも変わらず

連れて歩いている犬が末期癌だなんて
私も信じられなくなるほどだ。


だけど、夜中は眠れない日も多く
鼻血も止まらない。


そしてオシッコもあまり我慢できなくなったのか
今まで絶対にしなかった室内への粗相があった。


こうなるとなかなか家を空けられない。
私もだんだん家に缶詰状態になってきた。


買い物で外に出ても、「大丈夫だろうか?」と気になってしまう。

あんまり気にしても仕方がないってわかっているけれど
やっぱり私にはキツイ状態なんだなって改めて感じる。


末期癌の愛犬の世話は
精神的にも大変なことが多い。



愛犬の苦しみをとることは
同時に愛犬との別れを意味する。

飼い主にもいろいろな制限がかかるし
そのストレスも少しずつたまってくる。

そしてそのストレスや制限がなくなることは
同時に愛犬との別れを意味する。


もちろん、薬だってどんどん増えていくから
金銭的にも圧迫してくる。

その圧迫がなくなることは
同時に愛犬との別れを意味する。


サルはこう言った。

「きっと、シロは自分がいなくなっても辛くないように

楽になったって思えるように

わざわざ面倒をかけてくれてるんじゃないか」

って。


そうなのかもしれない。

こうやってお別れの準備をしてくれているのかもしれない。


復活したからといって
治ったわけじゃない。
症状はひどくなっているのだから・・・


時々、喉の奥が詰まったようになって
苦しそうにする。

その度に
お別れの時が来たかもしれないと思う。

いつもは何事もなかったかのように
その後は嬉しそうにおやつを食べる。

だけど、いつか、本当にお別れは来る。

おやつを食べなくなるときが来る。

それが今日なのか
一ヵ月後なのかはわからないけれど・・・・・


そんな緊迫した毎日は
なかなかキツイ。

だけどシロはやっぱりかわいい。
愛おしい。

この葛藤もきっとシロからのプレゼントなのだろう。


とら

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シロの寝息

もっと笑えるブログにしたかったのだけれど
どうしてもシロの話を書いてしまう。

ここに書くことによって
自分自身、気持ちを消化しているのかもしれない。

昨日の夕方、相変わらず うまく息をできずにいるシロがウトウトとしていた。

すると突然
「キャン」と言って立ち上がり、バタっと座り込んだ。
どうやら後ろ足がいうことをきかないみたいだった。

びっくりして駆け寄る私に
「大丈夫だよ」とばかりに手をなめてくれるシロ。

私が慰められている場合じゃないのに。



ついに癌が脳に入り込んだのか
表情もうつろで とにかく呼吸が速い。

足がおぼつかないのに シロは落ち着かないようで
歩こうとしてはフラフラとする。


慌てて帰ってきたサル(主人)に
少し耳を後ろにするシロ。

まだわかるんだ・・って嬉しかった。


シロにあげようと思っていたアイスが残っていたことを思い出して
3人でローカに座って食べた。

こんな状態でも食欲はやっぱりあるらしく(笑)
必死でアイスをなめる。

こんなシロを見るからまだまだ希望を持ってしまうんだ。

泣きながら食べるアイスはちょっとしょっぱくて
でも、こんな風に3人で食べれることが嬉しくて
この瞬間を大切にしたいと思った。


苦しそうなシロを見て
楽にしてあげたいと思う気持ちはもちろんあるけれど

いざその場になると
シロがいなくなる恐怖がこみ上げてきた。

いかないで・・・って思った。


いつも義務のように行く散歩も昨夜は行かなかった。
散歩の紐をかけようとすると
嫌そうに 逃げた。


ひとつひとつ
今まで喜んでやっていたことができなくなってくる。

紐をぐいぐい引っ張る遊びも
庭での追いかけっこも
車でのドライブも
匂いをかぐことも
骨ガムを埋めることも

そして散歩も???

涙がとまらなかった。



でも、最後に残った 「食べること」 がある限り
シロを喜ばせることはできる。

それが今のシロとのコミニュケーションだ。


そして夜。
眠るのが怖かったけれど
不思議と静かな夜で
あまりに静かで不安になって目が覚めたら

シロはスースーと眠っていた・・・・!!

神様ありがとう・・・!
シロが眠っている。

起こさないように
足音をたてないように
朝の用意をする。

シロの寝息が
こんなにも嬉しいなんて

当たり前のことが
こんなにも有難いなんて

シロが病気にならなかったら
きっと感謝できなかったこと。

シロが教えてくれた。
ありがとう、シロ。


今日も生きていてくれてありがとう。


とら

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ついに悪化

シロが余命宣告を受けてから ついに8ヶ月が経った。
余命を4倍近くも超えてシロは生きている。
楽しいことだけをして・・・。


そんなシロも先週から体調を崩した。

ついに鼻が完全に詰まってしまったようだ。
口でうまく息ができないのか、ここ数日は眠れていない。

眠くて眠くて我慢できずに寝ようとすると 息が止まる。
苦しくて 「プハ~プハ~ッ」と大きく荒い息をする。

その姿があまりに痛々しく苦しかった。

眠りたい。
眠りたいのに苦しくて眠れない。

それはどんなに残酷なことだろう。

食う
寝る
遊ぶ

というシロの大好きだったこと

「寝る」ことができない。

自然に体力が弱ってきて、散歩も元気がなくなった。
出血も増えて 
食べ物が喉にひっかかるようになってきた。

食べること
寝ること
遊ぶこと は

すべてがバランスよくあるのだと思った。

何かがうまくできないと
一気に身体は弱る。
これはシロに限ったことではない。


シロの元気オーラが消えた。
シロらしさが消えた。

今は呼吸をすることに必死だ。
体が酸素を求めているのだ。


私は何もしてあげられないのか。

夜中に苦しそうなシロに声をかける。

でも、何もしてあげられない。

「眠らせてあげたい。
苦しいのなら、永遠にでもいい・・・」

そう思った。

あっというまに涙が溢れてきた。
もう覚悟はしているはずなのに・・・

すると、シロは
「泣かないで」というように
お腹を見せる。

眠れないくせに
しんどいくせに
本当に優しいシロ。

私はシロに何ができる?
苦しみをとってあげることができるかな?


先生に頼んで睡眠薬を処方してもらった。
強制的に眠らせてあげるものだけれど
呼吸がうまくいかなかったら
そのまま永遠に眠ってしまう可能性がある。

まだ使えずにいるけれど
もう生きていることが苦しいのなら
安らかに眠らせてあげたい・・・・

鼻腔内腫瘍の最期は飼い主には相当辛いらしい。
それは放射線治療をしてもしなくても同じこと と先生は言っていた。

きっと最期は近い。

怖いけれど
正直今のシロを見ていると 私まで参ってしまいそうになる。


大好きだから楽にしてあげたいけれど
大好きだからやっぱり一緒にいたい・・・
だから 苦しい。


弱い飼い主でごめんね。

とら


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フードを変えたら・・・

シロは元気復活した!

ここ最近、特に朝ごはんのとき
ゆっくりゆっくり食べて(あんまり欲しくないんだけど・・・みたいに)
お昼くらいまでフードが残っていることが多々あった。

今あげているフードは良質な素材で作られていて
比較的安心なフードらしい。

シロが7歳になるまでは、ホームセンターなどで売っている
安いフードをあげていたんだけど
(今思えばこれが癌の原因かも?)


それはかなり粗悪なもの・・らしく
驚いて良い物を必死で探し 切りかえた。

ドライフードだけど、やっぱり素材が良いのはおいしいらしく
ガツガツと食べていたんだけれど

ここ最近は匂いがわからないせいか
鼻や喉が詰まって食べにくいせいか

何だかつまらなそうに食べていた。

「今更良質もなにもあったもんじゃないかな?」
そう考えて、ソフトタイプの小粒のものに変えてみた。


小袋から出して、今までのフードに混ぜてみると
おいしそうに 嬉しそうに ペロリと食べた。
小袋から出してもらうのがたまらなく楽しみらしい。

ゲンキンなものだ(笑)

でも、それからのシロは何かが変化した。
もちろん、フードのせいだけじゃないのだろうけど・・・

散歩も力強く 走ったりもする
庭で遊んだりする
苦しそうな様子もだいぶマシになりちゃんと眠れている

そして何よりシロから出てくるオーラが違う。

楽しい
嬉しい
おいしい

それらは生きる力になる。

今のシロは癌と共存しているみたいだ。

癌はそこにある。
少しずつシロを蝕んでいる。
だけど、シロはその中でも楽しみや幸せを感じている。

このままだと夏どころか、またもみじも見れるんじゃないかな・・・?
などと甘い期待も沸いてくる。


もちろん、癌だからって良いフードのほうがいいに決まってる。
だけど、シロはどっちみち薬をいろいろ飲んでいるし
先生からも副作用が出るまで生きられないと言われている。

だったらシロが幸せなのがいい。
ちょっとしたことでシロがこんなにも元気さをみせてくれるなら。

今は、私達とシロの「今」という時間が大切なのだ。
これからもシロを喜ばせてあげたい。

とら

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甘えん坊のシロ

ついに6月になった。

シロが余命宣告をうけた去年、
「年が越せるだろうか?」と思った。

それがもう6月になった。
シロの生命力は本当にすごい!!

それも、ただ「生きてきた」のではなく
生き生きと生きてきたのだ。
そして今も。


匂いもわからないけれど
毎日散歩には行く。

匂いを嗅ぐことはなくなったけれど
まだまだグイグイと歩く。
強いシロはまだまだ健在だ。

「もっと行こう!」とグイグイ歩く。
ちょっと高くなった草にオシッコをかける。


鼻が詰まって苦しそうだけど
ブーブーいいながら甘えてくる。

それがまた愛おしい。

私の後をついてまわる。
きっと不安なのかもしれない。
寂しいのかもしれない。


それがまた愛おしい。


不思議なことに
シロは今年 毛変えをしない。
もう暑いというのにまだ冬毛だ。

モコモコのシロ。
とても暑そうだけれど
愛おしい。

もしかしたら、毛変えをする余裕がないのかもしれない。
それとも、必要がないのかもしれない。
それとも、私がモコモコのシロが好きだからかもしれない。


とにかくシロは悪化しながらも
相変わらず可愛くて愛おしくて強い。


いつまで一緒にいられるかわからないけど

もう、きっと近いのだろうけど

シロは今日まで元気に生きた。
まだジャンプだって出来る。(お菓子をもらうときは)(笑)


まだ鳥だって追いかける。
きっとシロは家を守ることが、私を守ることが仕事なのだろう。

病気になっても健気だな。
犬って本当に・・・・!!!
だから愛おしい。

絶対にシロと過ごしたこの12年半を忘れない。
そしてこの最期のときの濃い時間を絶対に忘れない。

とら

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シロらしさ

あれから、薬のおかげで大量の出血はない。

何日かはシロらしく
キラキラと元気にしていた。


でも、2,3日前からまたまた様子がおかしくなった。

どうやら鼻が詰まって苦しくて
眠れないようだった。

昼間も、夜も、すごいイビキと時々苦しそうにむせる声。
そして落ち着かないのかウロウロと場所を何度も変える。

眠いはずなのに眠れない。
それってとても苦しいはずだ。

同時に私も夜中に何度も目が覚める。
心が弱ったせいか、珍しく風邪をひいた。


風邪のせいで鼻が詰まる。
でも・・・
私は治るのだ。
ただの風邪なのだから。


シロはもう鼻が詰まって匂いがわからないらしい。
友達の家の犬をさわって帰ったとき
匂いチェックもせずに
「ご飯ご飯!」と嬉しそうなシロ。

びっくりした。
今までだったら、「どこで浮気してきたんだ!」
とのごとく
隅々まで匂いチェックされる勢いだったのに。

匂いがわからない。
寂しかった。
しつこいくらいの匂いチェックはもうしてもらえないのだ。

少しずつ機能が失われていく。


散歩は今も好きだけど
やっぱり前と違っていた。

まるで 歩くより「匂いを嗅ぎに行っている」といえるような
掃除機のような散歩スタイルだったのが
まっすぐを向いて お利口に歩く。


いつも、まっすぐを向いて歩く犬がうらやましかった。
どうしてこんな掃除機みたいな歩き方なんだろうと
何度も直そうとした。

今になって、お利口なシロになった。
嬉しいとは思えないけど
シロの散歩は随分楽になった。


少しずつシロらしさが消えていく。
シロはこんなにも
シロらしさを持っていたのだ。

なくなって初めてわかる。
シロがシロらしいことが素晴らしいってこと。


今でもまだシロらしさはいっぱいある。
残りのシロとの時間で
その部分をもっと見たい。


誉めると仏頂面になるところ
嬉しそうに埋めた骨を見せるところ
悲しんでいると傍に来てくれるところ
階段から落ちてもすぐに登ろうとするところ
おねだりのときの顔
叱られたときにお腹を出すしぐさ

数え上げたらキリがない。


シロはそのすべてが素晴らしい。



きっと、誰だってそうなのだろうけど。
いつだって気付くのは失ってからなのかもしれない。


とら

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大量出血

シロが初めて鼻血を出してから8ヶ月。
鼻腔内腫瘍とわかってから7ヶ月。
余命を超えて4~5ヶ月。

放射線治療は一度もしていない。
薬とサプリ、そして愛情だけ。


そんなシロにもついに大きな変化が起こった。


先日、いつものように散歩に行こうと思ってシロを見た。
すると・・・

口の周りが真っ赤だった。
今までと明らかに違う。
大量の鼻血。

ボタボタと血が地面に落ちる。
止まらない。
まるでどこかをスパっと切ったかのような出血だった。

びっくりする私にシロは申し訳なさそうに
一生懸命に したたる鼻血を舐める。

そして「どうしたの?散歩は?」という顔をしている。

口の周りだけじゃなく、手まで真っ赤だ。



(これは散歩に連れて行くとヤバイ・・・!)

そう思って先生に電話。
多分、パニクって話してたと思う。


思ったとおり、大量に出血している時は安静にする必要があるとのこと。
血圧が上がると出血が増える。

一時的に出血を止めるには
麻酔をし、ガーゼを鼻につめる処置をするとのこと。

とりあえず、サルが帰ってくるまで安静を選んだ。

安静といっても犬だ。
それも散歩に行こうとウキウキしていた時だった。


何とか説得を試みる。
シロは話したらわかるヤツだ。
犬なんだけど、必死に伝えるといつも伝わる。


「シロ、ごめんね。
鼻血がいっぱい出てるから今は行けない」

涙声になっていたと思う。

シロも何だか普通じゃないと気付いたようだ。
しょんぼりしながら座っていた。
そして、少しずつ大量出血はおさまった。

タオルが真っ赤になっていた。
このまま死んでしまうんじゃないかって思った。



とりあえず、部屋に戻り落ち着かせた。
さすがにシロもしんどいのか
しばらくしたらウトウトと眠った。
時々、苦しそうにむせて、辛そうな顔をして
そしてまた眠った。


覚悟がまたそこまで来ていた。

苦しそうなシロ。
「苦しいよっ」て私を見ている。
病気がわかってからこんなに苦しそうなのは初めてだった。
怖かった。何もできないことが悲しかった。



サルが帰ってくるころには、随分元気になっていた。
サルに一部始終を話して、二人で涙をこらえた。
泣くとシロが心配するから・・・・



翌日、シロはぐったりとしていた。
何とか朝ごはんを食べ、ずっと寝ているのだ。
散歩に行きたいとも言わずに。

いつもなら、私の周りをウロウロする。
それがその日は違った。

目の輝きもなく小さく虚ろだった。
まるでシロの抜け殻のようだった。
明らかに今までとは違う。



大量の鼻血はあれから出ていないけれど
元気はなかった。

そりゃそうだ。
あれほどの出血があったのだから。
それに、末期癌で余命を超えている。
生きていることが奇跡なのだから。



先生に新しい薬をもらった。
今までよりも強い血止めだ。


それが効いたのか
しばらくして元のシロに戻った。


おやつを欲しがるシロ。
「撫でて~」とお腹を出すシロ。
目がキラキラとしている。

シロらしさが戻ってきた。

薬の力でこうも違うとなると
本当にそろそろなのだろう。


薬はシロの症状を和らげるためであって
治す目的ではない。
癌は確実に進行しているのだ。


でも、それでもよかった。
たとえ
本当は進行していても
シロの症状を楽にしてくれるのなら
薬も万歳と思った。


先生曰く

副作用が出るほど生きる保証はありません。


だけどシロは今日も生きている。
ちゃんと朝ごはんを食べて
散歩も行けた。
嬉しそうだった。

後は薬の効き目との勝負なのだろうか。

どうか
どうか
シロが苦しまずに逝ってくれますように。

とら

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プロフィール

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とらちゃん&サル
性別:
非公開
自己紹介:
とらちゃん♀&サル♂です。
旅にバイク 人生を楽しく生きることをやめずにいるバカ夫婦。

出会いや別れ 失敗や成功
嬉しいことや 悲しいこと
 
いろんなことに日々向き合って
結局は「楽しく」生きていきたいな。

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