前回の続き・・・
それからのシロはもしかして今までで、一番幸せかもしれない。
休みはできるだけ大好きな車に乗せて
いろんなところに出かけた。
時々、苦しそうにするけれど、シロはそれでも
窓から顔を出して、目をキラキラさせていた。
病院の先生に車であちこちに連れて行ってもいいかと聞くと
「本人が喜ぶなら」と言ってくれた。
薬のおかげか鼻血も減ってきた。
でも、時々薬で胃が荒れて、吐くこともあった。
それでも食欲は驚くほどあって、私達が何か食べていると
必死で「おすわり」をして
「いい子にしてるでしょ?だから頂戴」
というようなメッセージを送ってくる。
それが本当にけなげでかわいくて
今まであげなかったものも、思わずあげてしまう。
どうせなら、美味しいものいっぱい食べて。
せっかく生まれてきたんだから。
シロにしてみると、私達が前より遊んでくれる。
前よりおやつをくれる。
前より撫でてくれる。
きっと幸せに違いない。
鼻が詰まってシュ~っという音をたてる。
ブーブーといびきをかく。
それはすべて腫瘍があるせいなんだけど
今はそれも愛おしい。
「シロは生きている」
そして12月になった。
シロが初めて鼻血を出してから3ヶ月。
一緒に年を越せないかと思っていた。
でも、シロは元気に新年を迎えた。(2010年)
シロと一緒に年越しそばを食べた。
シロが生きていること、サル(主人)が生きていること、
そして私が生きていることに感謝ができた。
来年もシロと一緒にいられますように・・・・!
でも、シロが休みたくなったら無理しなくていいんだよ。
そう思った。
優しいシロのことだから、私のことを心配で
無理してしまうかもしれない。
しんどいのに、休みたいのに我慢してしまうかもしれない。
だから、私も強くならなきゃ・・・・。
2010年はきっとシロと「さよなら」しなきゃいけないはずだから。
サルと私は「覚悟」をした。
またまた続く。
とら
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