【
前回のつづき】
身体を休めていた頃 オリンピックをやっていた。
今もオリンピックで毎日テレビが熱気に溢れているけれど
テレビからでも伝わるあの雰囲気は時に何かを目覚めさせてくれる。
疲れたからだを癒し ボ~っとテレビを見ていた。
ちょうど女子柔道の試合をしていた。
YAWARAちゃんが戦っていた。
手はテーピングだらけで
この日のために、どれだけのトレーニングを行ったんだろうと思った。
見事勝った その目の先に ご主人がいて
小さくうなずいていた。
旦那さんは、今までの努力を知っている。
どれほどの思いで見ているんだろう。
その旦那さんに見守られ、どれほどのプレッシャーの中での勝利だろう。
熱いものがこみあげてきた。
それに比べて(比べるのもおこがましいけれど)
私はなんだ。
バイトもロクにできず 身体を壊している。
あんなにも頑張れることが何もない自分。
誇れることもない。
小さくて
情けなくて
何にもない。
そんな自分を真正面から見てしまった私は
声をあげて泣いた。
小さくて 小さくて
生きていってもいいんだろうかとさえ思った。
今まで、それなりにいろんなことをやってきたつもりだった。
すごいとは言えないまでも
自分をダメだなんて思っていなかった。
でも、初めて
自分がミジンコのように小さくて
弱くて
何の取り柄もなくて
惨めで惨めで 悲しかった。
なあんにもない あたし。
どうしよう
どうしよう
どん底の底があるなら その時はそこに落ちたのかもしれなかった。
今まで生きてきた それなりの長い人生
な~んにもないの?
消えてしまいそうだった。
いや、待てよ。
人に褒められたり
頼られたりしたところってなかったっけ?
何か あったような・・・・
必死で探す。
自分の人生をひとつひとつ 振り返りながら
ああ、そうだ。
ひとつだけ
たったひとつだけあった。
それは些細なことだけれど
これだけは 自分の得意分野かもしれない。
一筋の光が見えた気がした。
生きていってもいいと言われた気がした。
大げさかもしれないけれど
本当にそう思った。
そして思った。
このたった一つを もっと磨きたい・・・・!!!
その時の 年齢は30代前半。
何かをやるには 遅いのだろうか?
だけど、頑張りたい。
頑張らなければ いけない気がした。
【つづく】
とら
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COMMENT
始めまして。
わたしの大好きなフレンチブルドッグのはなちゃん8歳が今鼻腔癌になり癌と戦ってます。
本当に同じ状況で涙がでてきました。
愛情ってすごいですよね。はなちゃんも今目が飛び出して辛い姿になってますがどんな姿になって本当に愛しくてなんでもしてあげれましよね。
はな様
ブログ、読んで下さり嬉しいです。
コメントもありがとうございます!
フレンチブルドッグのはなちゃん・・
そして飼い主のはなさん
毎日 いろんな思いで頑張っておられることだと思います。
私もシロを通して愛情というものを感じることができました。
そしてもちろん今も愛情は変わりません・・
むしろ増えてるかもです。
ワンちゃんって素晴らしいですよね!!
はなさんとはなちゃんの今の時間が
優しく流れますように。
そして、一緒に過ごせる今を
大切に歩んで下さいね・・・!!
とら