【
前回のつづき】
サルと離れている間
いろいろ考えてみたけれど
ちっとも答えは出なかった。
ほとんど毎日電話やメールはしていたし
やっぱり仲が悪いわけじゃなかった。
ある日、どういう理由だったかは忘れたけれど
沖縄に帰ることになった。
20日ほどの別居期間だった。
嬉しいような 怖いような
やっぱり不安でいっぱいだった。
飛行機から見る沖縄が なんだか遠い島のように見えた。
サルはここで どんな生活をしていたんだろう。
サルが迎えに来てくれていた。
久しぶりに会うぎこちなさなのか
違うぎこちなさなのか・・・??
何だかギクシャクしながら 久しぶりの沖縄を感じていた。
少したって とりあえず 「ともだち」のような感じでいいか~~。。
みたいなアバウトな感じで いくことにした。
結局離れたことに 意味はあったのかな。
全然変わってないような
少しずつ ほんの少しずつは変わっているような・・・
そんな毎日だった。
日常をごまかしてるような生き方が苦しくて仕方なかった。
何だか 家にいるのが苦しくなって バイトを探すことにした。
沖縄にはまた夏が来ていた。
青い青い空や海。
白いくらいまぶしい太陽。
青々と茂った緑。
1年前は キラキラと希望に満ちて
この土地に来たのにな。
まだまだ二人の間に大きな溝があることが悲しかった。
サルは地元の友達もたくさんできて
私なんていなくても楽しんでいるように見えた。
私も 負けずにバイトをするぞ!!
と意気込んで面接に行ったのは
沖縄中部にある 南国風のテーマパーク!
ヤシがいっぱいあって 湖があって
まさに南国!!
せっかく沖縄に住んでいるんだから
こういうところで働かなきゃ♪
こんなキラキラしたところで働いたら きっと何かが変わる!
そう信じるしかなかった。
そして、バイトの採用が決まった。
また新しい世界が始まる!!!
サルとの距離は縮まらないままだったけれど
サルのほうを見れば見るほど
サルが遠くにいくような気がしていたし
このままではダメになっていくのはわかっていた。
私が何かを変えなきゃあ。
たかがバイト。
だけど、新しい土地で 新しい仕事は
その時の私にとってはオオゴトだった。
仕事に出るのは7年ぶりくらいか??
それだけ 今までサルに守られていたんだと気づく。
サルに任せて 甘えていたんだと。
なんだか 今こうなっている理由が少しわかったような気がしてきた。
そしてバイトの日々が始まった。
【つづく】
とら
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