【
前回のつづき】
新しい土地での新しいバイトの日々が始まった。
日本語は通じるとはいえ、表現の仕方が違う沖縄。
時々出る方言に戸惑いながらも 慣れようと必死だった。
サルに弱音は吐けない。
それがよけいにストレスになった。
だけど、強がるしかない。
今はそういう時期だと自分に言い聞かせた。
南国風の素敵なテーマパークは観光で来るのとは違い
灼熱の太陽が照りつける ただただ暑い暑いところだった。
まるで鉄板の上で焼かれている気分。
楽しそうな観光客がこう言っていた。
「こんなところで働けたら最高ね」
うん、私もそう思ったんだけど
見ているのとやるのとは大違いだった。
沖縄の女性はとにかくよく働く。
頼まれていること以上にやっている人もいて
それがまたプレッシャーになった。
本土で一番景気のいい時代にバイトを経験していた私にとって
ここでの仕事はまるで奴隷(言い過ぎ?)のような気分だった。
休憩時間も短く、出勤時間よりも30分ほど早めに来て掃除をする。
バイト仲間に質問しているだけでも
「しゃべっちゃだめ!」と叱られ(まだオープン前なのに)
何だか息がつまりそうだった。
残業のときは 休憩もなくそのまま夜まで仕事をする。
もちろん夕食は出ないから
お客さんの残り物まで手を付けそうなほどお腹が空く。
みんなよくこんなことをやっているなと思っていた。
だけど、そのうちバイト友達もでき
話をしていると
ここは特に厳しいらしく
辞めていく人がとにかく多いらしい。
とんでもないところにバイトに来てしまった・・・・・
いや、だけど 今の私にはちょうどいいのかもしれなかった。
しんどいけれど ヤシはキラキラきれいだし
時々頭の上を すごい音で飛ぶジェット機は圧巻だし
フルーツは上手に切れるようになってきたし
こういうところで働くことを
一生のうちで一度でも経験しておくのもいいかもしれない。
孤独で小さな私を
ヤシが癒してくれている気がした。
でも・・・・暑い・・・・・・
体力が不安になってきた。
【つづく】
とら
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COMMENT
No Title
今日、読むことが出来てほんとに嬉しかった~。
これからも楽しみにしてますね!!
みちこ様
ご心配おかけしました!!!
私も開けない日があったので、どうやら忍者ブログのほうで何かあったようです。
いつも楽しみにしていてくださってありがとうございます♪
これからも、書いていきますのでよろしくお願いします(*^_^*)
とら