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バカ夫婦。

とらちゃんとサル。 バカ夫婦歴22年。 何年経っても仲良しで冒険好きな夫婦です。 そんな人生の旅の途中。 出会いや別れの中で気付いたこと、思ったことなどを綴っています。

   

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「子どもがいないおかげで」

前回のつづき】

子どもがいないまま 夫婦生活15年ほど経った頃


親戚の子どもを水族館に連れて行く機会があった。


まだ3歳くらいだったかな。


子どもと一緒に水族館だなんて、ちょっと親みたいで楽しみにしていたんだよね。


動きやすい服を着て
ちょっとママっぽい??なんて浮かれてたかもしれない。


3人で歩いているときっと親子に見えるだろう。


何だか、普通の家庭の仲間入りをしたような気分だった。



切符を買って入場した。


その時、子連れの大変さを実感した。




たまたまちょっとお転婆な子だったからかもしれないけど



施設内を・・・走る走る!!


嬉しくてはしゃいで
チョロチョロとあちこちに行く!


「わぁ~!これ見て~~」みたいに
とにかくあっちこっちへ・・・・・!!!



人にぶつからないか?
迷子になっちゃわないか?
何かいけないものを触ったり壊したりしないか?
こけたりケガしたりしないか??



今までにないほど目を動かす・・・!


追いかけて、手を繋いで


一緒になって歩く。



あっちこっち、ジグザグに。
目についたものを見に行く。

突然「トイレ!」と言い出す。

子供向けのものがあったら
吸い寄せられるように走っていく・・・。




なんというペース・・・・・・・!!


とてもじゃないけど
魚なんて観賞できない。


見ているのは子どもの後ろ姿ばっかり。


神経は使うし
目は疲れるし
身体にはこたえるし
大きな声は出さなきゃいけないし


本当にクタクタになった。



もし、サルと二人だけだったら
ゆっくりと話しながら
「綺麗だね~」なんて言いながら


魚たちを観賞しただろう。


途中で止まって写真を撮ったり
かわいいラッコやアザラシを見て笑ったり


味わって
感じて
感動しただろう


その時 思った。


いつもがどんなに恵まれているかを。



いつも どれだけ自分のことができているかを。



いつも どれだけその場を楽しめているかを。



こんな素晴らしい時間を
私は貰ってたんだ。


サルとの素晴らしい時間を
私は与えられていたんだ。



そして、ママさんたちを心から尊敬した。



たった一人の子どもとのお出かけだけで ヒーヒーだった私。



子どもが何人もいるお母さんや
よく動く元気な男の子のいるお母さん


どんなに大変で
どんなに神経を使って
どんなに子どものことを考えているのか・・・・。



もちろん、わが子だと違うのかもしれない。


はしゃいでいる顔に癒されたりするだろうし
そんなに神経も使わないのかもしれない。


だけど


私とサルが普段感じている感覚とは
きっと違うだろう。



どちらがいいとか悪いとかじゃなく



違う種類の時間の過ごし方になるんだ。



同じ「水族館に行く」


ということでも



夫婦二人だけで行くのと


子連れで行くのと



過ごし方も
入るレストランも
話の内容も
感情も
行動も


違うものなんだって実感した。


そしてこう思った。


ずっと欠けていると思っていた私は


一方向から見たら欠けているのかもしれないけど
逆の方向から見たら与えられているってことを。



どちらが優れているわけじゃない。


どちらが素晴らしいわけじゃない。


何かがあるということは
反対の何かは「ない」ということになる。



子どもがいないということは
夫婦の時間や自分の時間が「ある」ということになる。



その時 初めて感謝ができた。


ああ・・・私は
素敵なものを神様から貰えていたんだって。


負け惜しみじゃなく
心にドンっときた感じで


サルと過ごしてきた15年間や これから過ごす月日を
愛おしいと思えた。


きっと子供がいたらできなかったこと
子どもがいたら行けなかったとこ
子どもがいたら我慢したことが


いっぱいあったと思う。


その日、子連れで水族館に行ったことは
私のその後の感情を大きく変えた。


子どもがいないことで どこか卑屈になっていた私だったけど


その日から


「子供がいないおかげで」と言うようになった。



だからって それが自慢だって思ってるわけじゃない。


たまたま 私には 母親としてではなく


自分として生きていける権利をもらったんだって
そう思うようになった。



「どうして私だけ?」
って思っていた私が


「私はこれでいいんだ」
「私はこうやって生きていいんだ」って


自分を認められたのかもしれない。


【つづく】


とら



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無題

  • by まりりん☆まある
  • 2015/02/09(Mon)18:37
  • Edit
とら様こんばんは(o^^o)

『自分として生きていける権利』
素晴らしい言葉ですね(*^^*)
人って、自分と異なるものはなかなか理解し難いもので、一方から見た状況しか分からないものですよね。だけど、とら様は経験からご自身の中で答えを
見つけられてとても凄い事だと思います。
私はまだまだ自分が子なしである事に不満があって
辛く感じる方が多いのですが
同じ悩みを克服された方のお話はとても勉強になります。自分で自分を認めてあげる事は本当に難しいです。

はじめまして

  • by ねね
  • URL
  • 2015/02/09(Mon)19:48
  • Edit
とっても心に響きました。
「自分として生きていける権利」

自分の意に反して子なしの人生を歩むことになったので、「ないこと」ばかりに目がいっていますが、反対に「あること」もたくさんあるんですね。

まだまだスッキリする日は遠いかもしれませんが、とても救われる言葉です。ありがとうございます!

まりりん☆まある様

  • by とら
  • 2015/02/10(Tue)19:43
  • Edit
コメントありがとうございます!

そうですよね。
自分で自分を認めることって実は本当に難しいですよね・・・!

私も自信を無くしたり落ち込んだりしながら
ゆっくり自分を許しているというか
言い聞かせているというか
そういう部分まだまだあります。


結婚したら子供ができて当たり前・・

この考えは本当に根強いですよね。

そんな中でのまりりんさんのお辛い気持ちは無理もないと思います。

ですが、「子なし」という共通点があるからこそ
まりりんさんとこんな風にお話できるというのはやっぱり嬉しいことだなと思っています。

そんな小さな「嬉しい」を積み重ねていくことだけでも
少しずつ「今」を認めていけるのかな~なんて思っています。

これからもいろんなことお話できるといいですね♪

とら

ねね様

  • by とら
  • 2015/02/10(Tue)19:45
  • Edit
初めまして!
ブログのご訪問とコメントをありがとうございます!

そんな風に言って頂きとっても嬉しいです!
少しでも何かお力になれたならそんな嬉しいことはありません。

そうなんですよね・・・
自分の意に反してなんですよね・・・

それを受け入れるのは本当に時間がかかりますよね。

人は「ないこと」はよく見えるのに
「あること」には気付けないことが多いです。

スッキリすることが必ずしも必要ではないのかもしれませんが
ねねさんがいつか自分の人生を(子なしの部分も含めて)心から好きだと思える日が来ますように・・・!!

とら

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プロフィール

HN:
とらちゃん&サル
性別:
非公開
自己紹介:
とらちゃん♀&サル♂です。
旅にバイク 人生を楽しく生きることをやめずにいるバカ夫婦。

出会いや別れ 失敗や成功
嬉しいことや 悲しいこと
 
いろんなことに日々向き合って
結局は「楽しく」生きていきたいな。

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