【
前回のつづき】
あの頃のサルと私は 離れていたからこそ あんなに頑張れたような気がする。
一人でいると、焦りや不安も出てくる。
それを打ち消していたのだろうか。
サルはサルで、私は私で毎日必死だった。
私は今までサルにどれだけ頼っていたか 思い知らされていた。
一人で何かをするというのは 本当に勇気がいる。
そして 怖い・・・
だけど、頑張りたい。
強くなりたい。
サルもまた 一人で頑張っていた。
今思うと お互いバカみたいなことばかりやっていた気がするけど
無駄だったことはやっぱり何一つなく
今の私たちを支えてくれている。
株の成績はまぁまぁだったと思う。
ただ、持っている間の精神的な疲れにはまだまだ慣れなかった。
下がったら 落ち込んだり イライラしたりしたし
上がったら 最高の気分だった。
そんなとき、身内の法事ができて サルが本土に帰ってくることになった。
4か月ぶりの再会・・・・
まさか 会えるとは思っていなかったから 本当に嬉しくて
一緒に何を食べよう?
どこに行こう?
どんなことを話そう?
どんな顔をしよう?
ワクワクしながら考えた。
季節は夏。
キラキラとした晴れた日だった。
駅まで車で迎えに行った私の目に
日に焼けて スラっとしたサルの姿が見えた。
え??びっくり。
4カ月の間に随分スマートになっていた。
「久しぶり」
痩せたサルがそうさせているのか
久しぶりだからなのか
お互い何だか照れ臭くて
顔をなかなか見れなかった。
結婚して10年の夫婦でも そんな風に思えるんだなって
おかしくなって 私は心の中で 笑った。
そして 嬉しかった。
サルがそこにいることが
再会して ドキドキしていることが
これだけでも 離れてみた価値があった気がした(笑)
だって、 こういう気持ちって もう味わえないと思っていたから(笑)
【つづく】
とら
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